このところいろいろな経営者の方に触れる機会がありました。まず先週末には宮崎・都城で国産原料にこだわりらっきょうを作っている「霧島食品工業」の谷口社長さんにお会いしました。一番すごいと思ったのは、20年かけて契約農家さんと良質原料の取得のためにコツコツと努力し、農業についても熟知されていたこと。畑の中に入り、実際にらっきょうを抜き取って土についても大いに語ってくれました。誰かさんがオーストラリアに農場を買ったことで、自分は川上に一歩近づいた、なんて呑気なことを思っているのと大違いです。本当に良い原料を手に入れるとは、こういうことなのだ、と教えていただきました。まだまだ自分は甘い!
そして一昨日は北海道で夕張市の市長・藤倉肇さんのお話を伺うことができました。財政破綻した夕張市を建て直していらっしゃる方はどんな方だろうと思って興味津々だったのですが、何と元々は横浜タイヤ系列企業の経営者の方で正に今も民間企業の社長さんでした。当選して市役所職員に話したことは①お客様(市民)を大切に、②利益を上げよう、③競争に勝とう、④すぐにやろうといった本当に民間企業の社長が話す内容でした。それにしても驚いたのは藤倉さんの明るさです。講演中にいきなり歌を歌われる方は初めてでした。市長の信念は「人生は役者」と言うもので、どんな役柄もその時に演じているのだ、というのです。
その意味は、「どんなときでも、もう一人の自分が常にいて、その自分(強い自分だといっていました)が冷静に今の自分を見ていることが大切だ」とおっしゃるのです。辛いとき、厳しいときにはそのもう一人の自分が励ましてくれる。「どうってことないよ。よく頑張った。今日は寝なさい、寝なさい!」と。また調子に乗っていると「おい、そんなにいい気になっていていいのか!」と戒めてくれる。常に自分をもっと高所大所から眺めて、叱咤激励してくれる自分を持て、ということに思いました。だから辛いことも明るく乗り切れるのだ、と教えてくれました。確かに元気!という点では、今まで拝見した中でも出色な方でした。
また役者だから、顔、言葉、態度が大事なんですよ、ともおっしゃっていました。毎朝、鏡を見て顔を作ってから人に会うんだ、とか。言葉も非常に大事にされているのですね。もちろん挨拶も。この点は大いに共感し、しかしながら私は藤倉さんの実践レベルからすれば、足元にも及ばないと感じました。知っていることと、できることは違いますものね。私はまだまだです。
そしてその講演の後、コープさっぽろの大見理事長とも食事をしたのですが、この方がまた凄い経営者です。以前このブログでも紹介したので短めにしますが、相変わらずの切れ味、社会の読みでした。これから起きるであろう小売業の変化について、インターネットも絡めて説明してくれました。しかし価格については昨年9月からお客様の反応がガラッと変わった、というお話にはちょっと背筋が寒くなりました。以前大見さんは「値段は上げても売り切れる」という信念の持ち主だったからです。いよいよ世の中は低価格志向なのでしょうか・・・。
振り返って私は・・・・と考えてしまいました。一言で言えば「甘い!」ということです。経営者として考える量が足りていない、と思いました。もっと色々な課題に対して考え抜かねばなりません。小麦の売却制度は大きく変化しそうで、これが起きると我々中小製粉企業は壊滅的打撃を受けるでしょう。その割りに私ものん気です。その他にも社長として考えねばならないこと、手を打たねばならないことは山積みです。この不況期に何をしておくべきか、甘えを捨てる!ということでやっていこうと思っています。




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