いよいよ4月から小麦の30%値上げが2月15日(金)に正式に決定されました。この発表当日、都内で中小製粉企業の若手経営者の集まりがあり、そこで以前から農水省の担当官からお話を伺うことになっていたのですが、奇しくもこの発表と重なることになってしまいました。そこに集まっていたのは私と同年代の社長さんが多く、これから20年くらい業界を背負っていく人達へのこれからの厳しい原料事情の宣告のような気がして、歴史の因縁と言うようなものを感じてしまいました。
その担当官がその決定を発表したとき、その会場には言いようのない雰囲気が漂いました。「やっぱり、そうか」という予想通り、と言う思いはあるのですが、一方で経験したことの無い、しかも非常に厳しい値上げ環境の中での大幅値上げに「一体、これからどうなるのだろう」という不安も膨らみ、いつも元気なこの会のメンバーにも一瞬重苦しい沈黙が広がりました。
私も一生懸命、この事態をどのように受け止めるべきか、考えていました。そして思ったことは大きな世界の穀物需給の変化と日本の自由化が同時に重なったと言うことです。小麦の相場はその後も高騰を続けており、かつての3倍のレベルとなっています。これが今後どのように推移していくか、また量的な確保まだどうなるか、ということまで心配しなければならない時代となりました。
それと時を同じくして(これが偶然と言えますが)日本の小麦輸入の仕組みがゆっくりとですが、自由化に向かっている、ということです。しかしこの自由化はまだまだ序の口であり、農水省が一生懸命世の中に値上げをアピールし、一つに社会現象としてこの値上げを取り組めていけることは、他の業界に比べて本当に恵まれていると思っています。しかしそれにしても値上げが厳しいことは事実ですが・・・。
ここで大事なことは「前を向くこと」だと思いました。過去を振り返っても仕方ないし、これからはもっと大きな劇的な変化が待ち受けている、と想像できます。その将来を見据えて、自分達ができることを精一杯やっていくこと、これに集中するしかないと思いました。先ほども書いたように、この値上げは大変ではあるけれども、これからはもっと厳しい時代が来る、と言うことを覚悟しなければなりません。それに向けて何ができるか、を一生懸命考え、変革をしていくことが必要です。
でも私は中小製粉企業だから絶対に不利だ、とは思っていません。小回りが効く、変化が早くできる、しがらみが少ないなど良いことも沢山あるはずです。ここで大事なことはこれまで当たり前だと思っていたことを、改めて疑い、そのおかしさに気付いて勇気を持って変えていくことだと思いました。先物相場を使った相場リスクヘッジももっと真剣に研究すれば活路もあるでしょうし、加工の考え方そのものももう何十年も変わっていない、と言う当たり前にも絶対に改善点があるでしょう。
このブログのテーマである「主食を考える」という観点からも、この小麦粉と言うものをメーカーとしてしっかり供給していく責任と言うものを改めて感じています。自分達のできること、やるべきことをもう一度見直し、変えるべきところは勇気を持って変えていきたいと思っています。




初めまして。
三重県で乾麺屋をしております山庄食品の中川と申します。
いつも長澤社長様のブログを拝見し、勉強させて頂いております。
私は入社して3年目、営業を担当してちょうど1年の25歳です。
激動の食品業会のなかでこれからどの様にして生き残って行くか、非常に危機感を感じております。
ここで大事なことは「前を向くこと」という言葉に勇気を頂きました。
やはりこれから生き残って行くための一つとして、従来の売り方や考え方から脱却し新たな市場を開拓して行く事。
中小企業同士がスクラムを組み情報発信等、何か新しい取り組みが必要なのではないかと考えております。
同業者で私の様な若造がコメントさせて頂くことは失礼な事かもしれないと思いましたが、思いきってコメントを書き込みさせて頂きました。
製麺業の先輩、人生の先輩として長澤社長様と情報交換など、色々な面で勉強させて頂きたいと勝手ながらその様に思っています。
宜しくお願い致します。
山庄食品工業株式会社
中川康生
中川さん、コメントありがとう!私もずっと前にお父さんにカナカンさんの展示会でお世話になっており、それ以来御社には親しみを感じております。これも何かのご縁ですね。
確かにこれからは製粉企業だけではなく、その2次加工メーカーである乾麺業界にも非常に厳しい時代が訪れますね。でも私はまだまだ乾麺というものの価値が生活者に十分伝わっていないという認識を持っています。今年からはくばくは「四季の和麺」というコンセプトでこの事業を推し進めます。ぜひ御社も御社としての乾麺の価値を訴えてみてください。
そういう各社の懸命な取り組みが生活者を乾麺に振り向かせることになるのだと信じています。これからもお互い刺激しあってやっていきましょう!よろしくお願いします。
お返事頂き、ありがとうございます。
社長から以前展示会でご挨拶させて頂いた事聞いております。
その時は手打ち蕎麦をされていたそうですね。
乾麺というものの価値が生活者に十分伝わっていないというお話に、先日あるスーパーでマネキンをした時の事を思い出しました。
一人の主婦の方に言われたのですが、
「この麺は保存料は入ってないの?」
この言葉にかなりショックを受けました。
乾麺は乾燥させる事で保存をきかせる事ができるという、私の中では常識だと思っていた事が一般消費者にとっては常識ではなかったからです。
正しい情報や乾麺の良さを消費者の方に伝えられる様、はくばくさんに刺激を与えられる様な会社になれる様に頑張ります。