今日は雑穀協会の総会が神保町・学士会館でありました。この町は私にとっては実に思い出深い町であります。というのも、たった3年半ではありましたが最初の社会人生活を送った町だからです。あの時は何とかいっぱしの社会人として認めてもらおうと夢中だったなあ、とこの町を歩くたびに思い出します。コーヒーを輸入する部署だったのですが、これがニューヨークに先物相場が立っているもので、日本と昼夜逆転でして、朝は早いし、夜は遅いし、正に体力勝負の部署でしたね。
そしてこの前久しぶりに三幸園という中華料理屋で昼ごはんを食べてみました。この店は遅くまでやっているので昔、仕事が終わってから皆で飲みにいった思い出の店です。相変わらず繁盛していて、うれしかったです。今回は一人だったのでカウンターでサンマーメンというこの店の名物と餃子を注文して懐かしい味を楽しみました。
この店は決して有名な店ではないけれど、確かな仕事をしているなあ、と改めて思いました。カウンターに座ってお兄さんが汗をかきながら必死に中華なべを振る姿を見ていると、「世の中の変化に対応していく、ってことも大事だけれど、こうやって毎日同じ味を作り続けていくことも大切なことなんだなあ」なんてことを思ってしまいました。いつも変化に対応しなければ、と追われるような気持ちでいる自分にとって、こうやって「変わらない安心感」というものに触れた気がします。
この店にはよく住友商事のラグビー部の関係者や、同僚たちと残業が終わってから10時ころから飲み始めた気がします。元気だったよなあ。そしてそんな遅い時間まで働いたことがなんとなく誇らしく、いっぱしの社会人になったような気がして、ビールも親父のように飲みたがっていたように思いました。今思えば、大した仕事をしていたわけではないし、心配事もほとんどなかったし、それはまだ学生の延長の「社会人ごっこ」だったようにも思いますが、それはそれで誰もが通過する時期なのでしょうか。
今日は実は違うお店で昼ごはんを食べたのですが(dancyuの紹介する小学館ビルの地下にあるレストラン七條さん。この牡蠣フライ定食もおいしかった!)、こういった昔からある地味だけれど、本当の仕事をしているお店がずっと残っていてほしいなあ、と心から思います。きっと今日も元気な社会人があの三幸園で気炎を上げているのでしょう。私も最近そんな時間なんか気にしないで、どこか吹っ切れたような飲み会をしていないなあ、と柔になった自分がちょっと寂しくもなったりして。これも大人になった、ということなのでしょうか・・・。でもまだまだ老け込む年ではないので、やっぱり時には無茶もしていいんだよな、と思いました。神保町は私にとって、ほろ苦い記憶のする街です。




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